「両国」と聞くと、ほとんどの方が相撲や国技館を思い浮かべるのではないのでしょうか。確かに、駅周辺だけでも数多くの相撲部屋がありますし、たくさんのちゃんこ屋をはじめとした和食店が建ち並び、さらにはそれらを目的とした観光客で賑うまちです。しかし、そこに実際に住むのであればどうなのでしょう?
治安や物価、商業施設や環境など様々な視点から見てみましょう。



目次
1. 両国とは?
2. 両国の交通の便は?
3. 両国の物価と買物事情は?
4. 両国の治安は?
5. 両国をおすすめできるのはどんな人?

1. 両国とは?


両国は東京スカイツリーのある墨田区の南西部、隅田川の東側に位置し、両国国技館と江戸博物館をシンボルとしています。昔から相撲を中心に栄えてきたことから、周辺を歩けば力士を見かけることも多く、沢山の相撲部屋やちゃんこ屋があったりと、今でも相撲を中心にして動いている街です。
また、古き良き江戸の文化を感じることも可能である上、上野や浅草などにも近いため、全国だけではなく世界各国からも「多くの観光客が訪れる名所」という部分が強くなっているエリアでもあります。

各季節の場所中は駅周辺や国技館周辺は多くの人が集まるためかなり賑やかになりますが、駅から少し離れるだけで落ち着いた雰囲気が漂うため、静かな場所に住みたいと考えている方にもおすすめ。住宅街も区画が大きくゆったりとしており、道路の見通しも良く坂も少なめなのも嬉しいポイントでしょう。特に南方面は大きい道路周辺を除けば閑静な住宅街となっております。




2. 両国の交通の便は?


両国駅からはJR総武線と、都営地下鉄大江戸線の2路線が利用可能。総武線を利用すれば秋葉原まで2駅約4分で向かえますし、新宿駅にも約22分、そこから1回乗り換えするだけで上野や東京、渋谷や池袋といった主要駅に向かうことができます。また、大江戸線を利用すれば、湾岸エリアである勝どきや月島、大門や汐留といったビジネス街、都内有数の繁華街の六本木などに直接出られるのもメリットとして挙げられるでしょう。

このように交通の便はとても良いのですが、総武線と大江戸線がやや離れた場所にあるため、一番近い出口を利用したとしても歩いて5分ほどかかり、乗り換えがしづらいというのが少し気になる点でしょうか。ただし両国に住むのであれば、この駅から乗ることはあっても乗り換えはほとんどしないと思われますので、それほど問題にならないかもしれません。


3. 両国の物価と買物事情は?


JR総武線側も大江戸線側も駅自体は比較的コンパクトで、駅ビルなどといった大型商業施設は見当たりません。
スーパーはやや小規模なものが点在しています。品ぞろえとしては有名な大規模スーパーなどには敵わないながらも、日常的な食料品の買い出しをする分には困ることはないでしょう。中には24時間営業している店舗もありますので、帰宅が遅くなった日でも安心です。
相撲の街というだけあり、飲食店はちゃんこ屋や和食などの店舗が中心。クオリティの高い本格的なものが多いので、好きな方にはたまらないのではないでしょうか。

家賃相場としては周囲駅と比較してもそれほど大差ありませんが、他のエリアと比べてしまえばやや高めといった印象。ですが2路線が利用可能で秋葉原までわずか4分という交通利便性の良さと、ゆったりとした雰囲気と治安の良さなども含めて考えれば、それほど高いとは言い切れないのかもしれません。




4. 両国の治安は?


観光地と言えばやはり気になってしまうのは治安です。
両国は年間を通して総武線沿線の中でも発生件数がトップクラスで少なく、国技館が賑わう季節は特に観光客が多くなりますが、それほど騒がしいといった印象はありません。駅周辺には居酒屋はあっても繁華街と呼べるほどのものはなく、酔客を見かけることもほとんどなく、夜にはひと通りも少なくなります。やや寂しい印象を受けてしまうかもしれませんが、むしろ閑静と言えるほどですので、住む場所としては最適と言えるでしょう。
さらに警察官や町内会の方のパトロールも頻繁に行われているので、治安に不安を感じたくないと考えている方には特に良いのではないでしょうか。


5. 両国をおすすめできるのはどんな人?


・江戸の文化に興味がある
・相撲や力士、ちゃんこ鍋などが好き
・観光地に住みたい
・治安に不安を感じたくない
・閑静な住宅街に住みたい


相撲の聖地という観光地のイメージが先行して、華やかなイメージを持たれることの多い両国。確かに時期によっては賑わう場所もありますが、基本的に落ち着いた静かな街となっております。近隣の錦糸町や亀戸などと比べても非常に治安がよく、女性やファミリー層にも安心して住むことが可能でしょう。

交通利便性の良いところに住みたいというのは譲れないけれど、治安も良くのんびりとした静かな場所に住みたいのであれば、まさに両国がぴったりと言えるのです。

小雪