こんにちは。ライターのねぎみじんと申します。
近頃は地震や豪雨など自然災害が多発していて恐ろしいですが、
身近な災害として火災も未だ怖い存在です。
特に高層マンションでは災害時に
半数近くが逃げ遅れによって亡くなってしまうことが多いようです。
いつ何時やってくるか分からないからこそ
前もってしっかりと準備しておいたほうがいいでしょう。
今回は「高層マンションでの火災時に避難するポイント」についてまとめていきます。
1. 逃げ遅れの原因とは
2. 避難経路の確認
3. 避難時の注意点
■逃げ遅れの原因とは
半数近くが逃げ遅れによって亡くなってしまうと書きましたが、
具体的にどういう可能性があると思いますか?
高齢者など身体が不自由だったり病気を抱えている方は
自力で屋外へ逃げるのはどうしても難しいです。
他にも乳幼児など赤ちゃんや幼児も同様です。
家族はもちろん、近隣住民の手助けが必要になってきます。
また夜中など睡眠中の火災発生で、気づいた時には火の手が回り逃げ遅れてしまうケースも考えられます。
僕なんかはお酒が大好きなので、例えば泥酔してしまっていると正しい判断ができなかったり、
上手く歩けなかったりして間に合わない可能性もありますね。
消火しようとしてそのまま逃げ遅れる場合もあり得ます。
また避難するためにわざわざ着替えたり、持ち出すものを探していると逃げ遅れてしまいます。
まずはあなたの命が大切です。
映画やドラマのような理想の展開を考えるのは止めにしましょう。
消火が間に合わなそうな場合は消防のプロに任せればいいですし、おめかししてる時間もありません。
探す必要がある防災グッズなんて無意味なので日頃から手の届く範囲に準備しておきましょう。
こういった原因を考えていれば、
いざ災害が起こった場合でも多少は冷静に対処できるようになります。
■避難経路の確認
では高層マンションの場合、火災が起きたらどのように避難すればいいでしょうか。
10階建てとかで滑り台でスルーっと避難できるわけないですよね。
そうです。まずは避難階段の位置を確認しておきましょう。
特に高層マンションの場合、
災害時にエレベーターは止まってしまうので使うことはできません。
また非常用のエレベーターが付いている建物もありますが、
これは居住者が避難するようではなく消防隊員が消火や救出をするために使用するエレベーターです。
自由に操作できるものではないので注意しましょう。
そしてベランダがある場合などは、
避難ハッチや避難はしごの位置も確認しておくべきです。
大体は両端のベランダにあることが多いようです。
中間に住んでいる場合はベランダの隔て板を突き破って避難はしごまで逃げる必要があります。
■避難時の注意点
ここからは一般的にも言われている避難時の注意点について少しまとめてみます。
火災が発生した場合はハンカチやマスクなど何かしら用意できるもので口を覆い、
火や煙が多い場合は基本的に床に伏せて転がりながら移動します。
口を覆うことで煙やガスなどを吸うリスクを減らしつつ、
特に水で濡らしたハンカチの場合は精神を安定させる効果もあるといわれています。
また転がる動作は衣服に火がつかないようにするためで、
床に伏せ低い姿勢になることで床に残る空気を吸うことができます。
火災の場合はなるべく下へ下へ避難します。
当然火災は想像をはるかに超えたスピードで燃え移っていきますので
本来は上へ避難するべきではないです。
ただある程度の防火対策のある高層マンションで、既に下階層への避難が困難な場合は
屋上へ逃げて救助ヘリの到着を待つという方法もあります。
そして無事避難できたら絶対に建物内に戻ってはいけません。
家族が残っていたり、消火活動を手助けしようとしたり、思い出の品を取りに帰ろうとしたり。
あなたがスーパーマンじゃない限りはどんなことがあっても建物内に戻らないでください。
色々と避難方法についてお伝えしてきましたが、なんやかんや建築基準法と消防法によって特に高層マンションはスプリンクラーや自動火災報知機などの消防用設備が義務付けられていたりします。
11階以上の高さははしご車が届かない関係上、スプリンクラーの設置が義務付けられているのです。
もちろんスプリンクラー以外の、例えば避難ハッチが設けられていて避難経路が何箇所か確保されていたりするとスプリンクラーの設置が免除されたりと例外はありますが、何にせよ火災が起きても大被害にならないような措置は取られているわけです。
実際に、総務省消防庁のデータを調べてみると、ここ数年の高層マンション火災の出火件数は全国で年間500件ぐらいですが、焼損した床面積の平均は1件当たり3〜4m2で済んでいるようで、死者数は年間10~15人となっていました。
このように、火災が起きても大きな被害には及ばないケースが多いです。
とはいえ、大なり小なりいつ火災が起こるか分からないからこそ
毎日とは言いませんが普段から定期的に災害について考えてみるのが良いと思います。
無理な消火はもちろんプロに任せるべきですが、
簡単な消火なら出来るに越したことはありません。
マンション内の消火器など消防設備の場所を何気なく見ておくだけでもいいですし、
できればその使い方などもある程度は分かっておくと
精神的にも余裕が生まれるかもしれません。
せっかくの高層マンションでの生活を台無しにされないように
日頃から準備しておくことをオススメします。