巨大ターミナル池袋から埼京線で約16分ほど、JRの駅としては23区内で最北端にある「浮間舟渡」。駅の目の前には緑豊かな大きな公園があり、その穏やかな街並みから本当に住みやすい街として人気が高まっているエリアでもあります。
ですが実際の状況はどうなのでしょうか?治安や物価、商業施設や環境など様々な視点から見てみましょう。



目次
1. 浮間舟渡とは?
2. 浮間舟渡の交通の便は?
3. 浮間舟渡の物価と買物事情は?
4. 浮間舟渡の治安は?
5. 浮間舟渡をおすすめできるのはどんな人?

1. 浮間舟渡とは?


浮間舟渡(うきまふなど)のすぐ近くに流れている荒川の向こうは埼玉県であり、北区の中でも最北端かつ最西端に存在しています。駅が北区“浮間”と板橋区“舟渡”にまたがった位置にあることから、両者を合わせた「浮間舟渡」と名付けられました。かつては工業地区として発展が進んだ時期もありましたが、埼京線が開業し交通利便性が向上したことによって、今では都内穴場のベッドタウンとなっています。

浮間舟渡は駅としての規模はかなり小さく、商業施設の数も多くはなく、どちらかと言えば住宅街がメインであり知名度も非常に低いと言えるかもしれません。ですが駅前の小規模なロータリーを挟んだ奥には大きな公園が広がっており、その穏やかで落ち着いた雰囲気の街並みが女性やファミリー層を中心に人気を集めているようです。近年では駅近くに大型のファミリーマンションが建てられたことによって、子供連れの世帯も多く見かけられるようになりました。
東京23区内でありながらも都会の喧騒がほとんどなく、静かな環境で生活したい方には浮間舟渡はまさにぴったりであると言えるでしょう。


2. 浮間舟渡の交通の便は?


浮間舟渡駅は、東京都品川区の大崎駅から埼玉県大宮区の大宮駅を繋ぐJR埼京線の駅であり、ちょうどその路線の中央に位置しています。そのため都心部の主要駅へも埼玉方面へも向かいやすく、赤羽駅へは2駅で約4分、池袋駅へは約16分、新宿へは約20分、大宮へも約25分であり、どの駅へも乗り換えなしで行くことが可能です。赤羽駅で京浜東北線や上野東京ラインに乗り換えれば、東京駅まで30分ほどで行くこともできるでしょう。

駅として見ても小規模で、浮間舟渡駅に乗り入れているのは埼京線のみですし、各駅停車しか停まらない上に、その埼京線は非常に混雑する路線としても有名なのがややネックとなるかもしれません。また、駅の出口は北側の1ヵ所のみのため、駅の南側に住む場合は駅を利用するたびにぐるりと回り込む必要があります。
とはいえ、浮間舟渡は高架駅ですので踏切を渡ったりする必要がないのは安心でしょう。




3. 浮間舟渡の物価と買物事情は?


2003(平成15)年の時点で再開発事業が完了したものの、街全体は非常にコンパクトです。駅ビルや大型商業施設は見当たらず、駅北口にはロータリー周辺にいくつか小さなお店が並んでいる程度。飲食店は有名チェーン店や居酒屋が数店ありますが、選択肢としてはそれほど多くはありません。
ですがコンビニはもちろんのこと、スーパーやドラッグストアなどといった毎日の買い物に欠かせないお店は揃っていますので、普段の生活に困るというほどではないでしょう。赤羽や池袋なども近いため、それ以外の買い物や外食派の方はそちらを利用する方がほとんどのようです。

穴場のベッドタウンであり、赤羽や大宮などといった埼京線沿線の中でも価格が比較的抑えめでありました。しかし最近になって穴場狙いの人が増え、さらに大通り沿いにもマンションが次々と建てられたことによって、少しずつ価格は上昇しているようです。
けれどもそれでも周囲と比べればまだ控えめですし、ファミリー層の増加傾向から見ても、この先さらなる発展が望めるかもしれません。




4. 浮間舟渡の治安は?


23区内でも治安が良くないとされている北区に属していますが、浮間舟渡周辺の治安はとてもよく、犯罪などはほとんど起きません。駅の規模が小さいため、花火大会などの大きなイベントが開催されるとき以外は住民以外の出入りがなく、飲食店の数も少ない上に遅くまで開いている居酒屋もありませんので、酔客などを見かけるようなこともないでしょう。
住宅街が中心のため雰囲気としても穏やかで、子供に悪影響を与える店舗も駅周辺には存在していません。治安に関しては一切心配する必要はないようです。

ただし、浮間舟渡が荒川と新河岸川に挟まれたエリアという立地上、浸水というリスクを避けることはできません。もちろん多くの治水工事が繰り返されたため、現在では最悪の状態になることは考えにくいものの、ハザードマップや避難場所の確認は必須になるでしょう。


5. 浮間舟渡をおすすめできるのはどんな人?


・池袋・新宿渋谷方面へ通勤・通学する方
・治安に不安を感じたくない方
・できるだけ家賃を抑えたい
・静かな環境で生活したい
・大きな川沿いに住みたい


東京23区内でありながら小さい駅であり、もちろん田舎ではないのですがのんびりとした独特な雰囲気が漂う浮間舟渡。公園や荒川河川敷など緑が非常に多く、それほど池袋や上野から距離はないにもかかわらず都会の喧騒がほとんどないエリアです。今後さらに人気が高まる可能性もありますので、今のうちに抑えておくのも良いかもしれません。

小雪