こんにちは。ライターのねぎみじんと申します。

 毎年、オーナーさんや不動産会社さんなど賃貸住宅にまつわる情報誌、
全国賃貸住宅新聞から入居者に人気の設備ランキングが公開されています。

以前、本サイトでも入居者目線でランキングを紹介しましたが、今回は投資者目線で2022年の、
「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても決まるTOP10」を紹介します。

また注目設備を抜粋して解説もしたいと思います。

人気設備がある物件を選ぶ、または物件に設備を設置し入居者に住みやすい環境を提供して、
少しでも空室リスクを減らせるように目指していきましょう。

 


 1. 2022年この設備があれば周辺相場より家賃が高くても決まるTOP10紹介


単身者前年前年比ファミリー前年前年比
1位インターネット無料1位インターネット無料1位
2位エントランスのオートロック3位追いだき機能5位
3位高速インターネット4位エントランスのオートロック2位
4位宅配ボックス2位高速インターネット8位
5位浴室換気乾燥機5位システムキッチン4位
6位独立洗面台6位宅配ボックス3位
同率7位システムキッチン7位浴室換気乾燥機6位
同率7位24時間利用可能ゴミ置き場8位ガレージ8位
同率7位(9位)防犯カメラ9位ホームセキュリティ7位
10位追いだき機能13位24時間利用可能ゴミ置き場10位

情報元:全国賃貸住宅新聞

さっそくですが、人気ある設備TOP10はこのような結果になっています。

前年に引き続きインターネット無料が単身者向け・ファミリー向け共に1位ですね。
また単身者向けでは3位、ファミリー向けでは4位に高速インターネットも入っています。

他には宅配ボックスエントランスのオートロック
単身者向け・ファミリー向けどちらも人気が高いようです。

また単身者向けでは独立洗面台や防犯カメラがランクインしていて、
ファミリー向けでは追い炊き機能やホームセキュリティが入っていますね。

ではこれらランキングの中からオーナー目線で主要な設備を解説していきたいと思います。



 2. インターネット無料・高速インターネット


まずは単身者向け・ファミリー向けどちらとも首位独走のインターネット設備についてです。

新型コロナウイルスの影響で仕事や学校の環境は大きく変わりました。
リモートワークやオンライン授業、その他オンラインゲームやサブスク動画などの大幅な普及なども相まって
インターネットは今や無くてはならない存在ですよね。

仮に後から導入するとなった場合、状況次第では大規模な工事が必要になったり、
建物の構造によっては数万円~数十万円かかるなど一定の費用や手間を見越す必要があります。

面倒だと思う方は最初からインターネット環境が整っている物件を選ぶほうが無難かもしれません。

また順位が急上昇した高速インターネットも、
新型コロナウイルスの影響によってテレワークやオンライン授業での利用する機会が増えたため、
インターネット環境をより快適にしたいという需要が急増したように感じます。

何にせよ今の時代ではインターネットは無くてはならない存在で、
むしろ入居者からすると設備があって当然という感覚になっていてもおかしくありません。

不動産仲介の説明案内時にどういった説明があったのかにもよりますが、
物件契約にまで話が進んで後々になってインターネット環境が整っていないことで、
余計なトラブルに巻き込まれないようにしたい
ものです。



 3. 宅配ボックス


単身者向けでは4位、ファミリー向けでも6位にランクインしているのが宅配ボックスです。

宅配ボックスもインターネットの普及と同様で、
新型コロナウイルスの影響が大きいのではないでしょうか。

インターネット通販を利用することが日常的になってきたことで、
在宅中でなくても荷物を受け取れる宅配ボックスは需要が高まっていて、
非接触でも荷物を受け取れるというメリットも大きいのではないかと思われます。

とはいえファミリー向けではまだ家族が代わりに受け取れたりするものですが、単身者ではそう簡単に受け取れません。
そのため特に忙しい単身者に人気のエリアでは重要な設備といえるでしょう。

仮に後から導入する場合でも10万円程度の費用で比較的手軽に設置できる設備ではあります。
建物内部に宅配ボックス用のスペースを新たに設けるのは難しいかもしれませんが、
割と省スペースでも設置しやすいのが良いですね。



 4. エントランスのオートロック・防犯カメラ


単身者向けでは2位、ファミリー向けでは3位にランクインしているのがエントランスのオートロックです。

これは物件全体のセキュリティ対策がしっかり行なわれているかと言い換えることが出来ます。
またセキュリティ対策が万全な物件の方が家賃設定もその分高く設定できることでしょう。

特に治安が悪いというイメージが付いているエリアや女性ターゲットのエリアではセキュリティの重要度が上がります。
単身者同率7位に防犯カメラが入っているように単身者向けの物件でも、
セキュリティ面がしっかりしているかどうかを気にする入居者が多いことがうかがえます。

オートロックは、仮に後から導入しようとする場合1戸あたり約15万円が目安と言われています。
物件の世帯数が多くなればなるほど費用がかさみやすいので、
セキュリティ面、少なくともエントランスのオートロックは最初から設けられている物件を選ぶ方が良いでしょう。

 5. 独立洗面台


単身者向けの6位に食い込んでいる独立洗面台も気になるポイントです。

最近は男性でも美意識が高くなってきていますが、
少なからず女性ターゲットの物件であれば必須と言っても良いかもしれません。
特に築年数の浅いキレイな物件に住みたい女性の多くは独立洗面台を必須設備と考える傾向があるようです。

最新の家電にはなんとスマホ洗浄機能が付いた手洗いスタンドが登場しているほど、
世間的にも清潔さやコロナ感染対策などが注目を浴びてきています。

こういった風潮は個人の意識にも影響してくるので、
結果的に洗面台の重要度も増していると考えることも出来ます。

独立洗面台の魅力は手洗いや歯磨き、身だしなみチェックなどがしやすいだけではなく
収納力の高さもメリットの1つです。
細々した身だしなみを整える日用品を1箇所に整理できるというのは
入居者にとって非常に魅力的な設備といえるでしょう。

 6. 浴室換気乾燥機・追い炊き機能・システムキッチン


これらの設備は単身者向けではあると嬉しいなといった程度ですが、
特にファミリー向けでは人気の高い設備です。

家族住まいともなると定期的に引越しをするというよりも1つの物件に長く住むことが前提だったりもするので、
物件設備の充実度は非常に大事になってくることでしょう。

また浴室換気乾燥機は忙しい単身者にとっては洗濯物を乾かす手段の選択肢が増えますし、
駅近・幹線道路沿いなどの物件で外に干すのが難しいと思われやすい場合にも浴室乾燥があると便利です。

追い炊き機能はお風呂に入る機会が多いファミリー層には人気がありますし、
システムキッチンに関しては自宅で料理をするかどうかによりますがキッチン周りの収納が多いのは魅力的ですし、
システムキッチンならではの雰囲気の良さは部屋全体の雰囲気を上質なものにしてくれる効果もあるように思えます。

とはいえこれらの設備は導入費用も安いとはいえないので、
物件エリアやターゲットにする入居者層など状況によって十分に考えた方がいいかもしれません。



 7. この設備が無ければ入居が決まらないTOP10紹介


簡単にこの設備が無ければ入居が決まらないTOP10も紹介しておきたいと思います。

単身者前年前年比ファミリー前年前年比
1位室内洗濯機置き場1位追いだき機能4位
2位TVモニター付きインターホン2位室内洗濯機置き場2位
3位インターネット無料3位TVモニター付きインターホン1位
4位温水洗浄便座4位独立洗面台3位
5位独立洗面台5位温水洗浄便座5位
6位エントランスのオートロック6位インターネット無料6位
7位備え付け照明8位システムキッチン7位
8位宅配ボックス7位ガスコンロ(2口/3口)8位
9位高速インターネット9位エントランスのオートロック9位
10位ガスコンロ(2口/3口)10位宅配ボックス11位

情報元:全国賃貸住宅新聞

まず単身者向け2位、ファミリー向け3位のテレビモニター付きインターフォンですが、
これは新型コロナウイルスによるネットショッピングで宅配利用の増加や防犯面から今や必須の設備といえます。

テレビモニターが無い音だけのインターフォンが既に設置されているなら、
追加工事で数万円から導入することもできるようなので、
現状、空室続きで悩んでいる場合は設備の改善も視野に入れてみると良いかもしれません。

また洗浄機能付き便座つまりウォシュレットと備え付け照明も後付けで安く導入は可能です。
ただしトイレに電気コンセントが無い場合は配線工事が必要なので別途費用に注意しましょう。

また室内洗濯機置き場も重要です。
もっというならファミリー層だけでなく単身者でも、
最近では乾燥機能付きドラム式洗濯機の人気が高まってきているので、
室内洗濯機置き場のスペースも少し広めに取ってあるとより入居者の満足度が上がって良いかもしれません。



いかがだったでしょうか。
今回は2022年の「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても決まるTOP10」についてまとめてみました。

新型コロナウイルスが発生して数年、世間的にも新たな生活方法や環境の変化に慣れてきた頃です。
物件選びに影響してくる要素として普遍的なものの他に、
インターネットの需要が特に加速してきていることがランキングから見て取れますね。

インターネットを入居者個人で契約すると月額費用がかさむこともあり、
物件設備にインターネット設備を導入し、ネット使用料無料を謳うことで
家賃が相場よりも多少高くなっていたとしても入居者の満足度は上がる事でしょう。

物件設備の充実度はそのまま入居者の需要度に直結していて、それが空室リスクの低下にも繋がります。
空室は不動産投資を行なう上で気を付けたいポイントですので、
ぜひランキングを参考に不動産投資を検討してみてください。