高齢化社会が進み将来の年金不安が高まった結果、老後のゆとりある生活をするために早いうちから投資を始める方が増加しています。中でも、少額の資金でも開始できる“ワンルームマンション投資”の注目度が上昇。不動産投資といえばマンションやアパートを一棟所有して貸し出すという形が一般的でしたが、リスクがより少ないという事で選択する方も多いようです。
ですが、少ないというだけであってリスクが全くないというわけではありません。ここではワンルームマンション投資のメリットとリスク、さらに失敗ないための物件選びのコツをまとめてみました。

目次
1. ワンルームマンション投資と1棟投資の違いは?
2. ワンルームマンション投資のメリットは?
3. ワンルームマンション投資のリスクは?
4. 失敗しにくい物件を選ぶことが重要
5. リスクを十分に理解しておく

1. ワンルームマンション投資と1棟投資の違いは?


一棟投資とは、マンションやアパートを一棟丸ごと所有しそれぞれの部屋を第三者に貸し出して家賃収入を得る不動産投資です。所有するマンションなどの規模にもよりますが、購入金額が億単位になることも珍しくはありません。
ワンルームマンション投資は、分譲マンションのうちの一部屋または複数購入し、それを貸し出すことで賃貸収入を得る形になります。部屋数が少ない分収入は減るものの、一棟買いよりは圧倒的に少ない購入金額で始めることが可能です。

それ以外の違いとしては、土地を所有するかしないかということ挙げられます。マンションでも分譲の一室を所有していれば土地の所有権を分割で得ることはできますが、それが“所有”していることになるかと言うと難しいところ。その点、一棟買いはマンションやアパートが建てられている土地ごと購入することになりますから、資産価値という視点で見ればワンルームよりも圧倒的に高くなります。融資や売却時にも有利になるのは間違いないのですが、災害などが発生した場合や、近隣の施設の移転などでエリア全体の価値が下がった際などに受けるリスクもその分大きくなるでしょう。


2. ワンルームマンション投資のメリットは?


ワンルームマンション投資と一棟投資を比較すると、前述したようにまず投資金額に大きな差があります。
購入するマンションが新築か中古かなど幅はありますが、数百万から数千万ほどで始められるのに対し、一棟投資であれば土地ごと購入することになりますから都内であればアパートでも1億近く、マンションではそれ以上の額が必要となるでしょう。投資ローンを利用して購入することも可能なものの、やはりそれだけの額になると相当負担が大きくなることは間違いありませんし、ローン審査が通るかどうかも不安が残りやすいしれません。
しかしワンルームであれば借入金額も圧倒的に少なく住みますし、もし途中で経済的状況の変化で中止せざるを得ない状況になったとしても、一棟より一部屋のほうが売却もしやすいため、比較的リスクも低くなるでしょう。

また、どれだけ収入を得たいかによって所有する部屋の数を増やすまたは減らすなどの調整のしやすさも挙げられます。管理費や修繕費などの必要経費は支払い続けなくてならならない事を忘れてはいけませんが、退職までにローンの支払いを済ませれば、完済後は公的年金に家賃収入がプラスされ、ゆとりのある老後を送ることもできるのです。


3. ワンルームマンション投資のリスクは?


入居者が見つからず空室状態が続いた場合のダメージは、一棟よりワンルームのほうが大きくなります。
一棟投資の場合何戸も所有していることになりますから、その内の数室が空いたとしても他の部屋からの家賃収入を得ることが可能でしょう。例えば10部屋あるマンションを一棟買いし所有していた場合、仮に1部屋あたり家賃10万円の状態で全室埋まってるのであれば、月100万円の収入になります。この内半分の5部屋が空室になったとしても、残りの5部屋分の50万円は家賃として入ってくるわけです。
それに対し、ワンルーム投資の場合は1部屋にかかる比重がとにかく大きく、2部屋所有しているうちの1つがあいてしまえば収入は20万から10万へと半減、1部屋のみの所有であれば入居者がいなければ収入は一切入ってこないのです。たとえ収入がなかったとしても、ローンはもちろんのことマンションの管理費や修繕積立費などの支払いは続けなくてはなりません。
単身者向けのワンルームマンションは需要が高いという事は事実ですが、このような空室リスクが絶対にないとは言い切れません。

さらに、家賃の設定も周囲の部屋の影響を受けやすくなっています。一棟投資でも周囲のマンションの家賃設定額に多少は影響を受けますが、ある程度自由に金額を決めることが出来るでしょう。ですがワンルーム投資の場合、隣の部屋の家賃が値下げされると、同じように値下げしなければならなくなるといった状況に陥ってしまうのです。隣が値下げしても下げないまま同時に空室になった場合、ほぼ似たような条件の部屋であれば、家賃の安い隣の部屋が圧倒的に選ばれやすくなります。
収入を得るために家賃を下げなければならないのは、やや苦しいところ。収入の調整のしやすさがワンルームマンション投資のメリットとして挙げましたが、この問題を念頭に置いておく必要があるでしょう。


4. 失敗しにくい物件を選ぶことが重要


比較的低予算で始められることがメリットのワンルームマンション投資ですが、どんな物件でも良いというわけではありません。ワンルームマンション投資のための物件選びで最重要ポイントとなるものは“立地”です。
社会人か学生かの違いはあれど、ワンルームマンションはそもそも“単身者”をターゲットにしています。そのような方がどのような場所を優先して選びやすいかを考えれば良いわけです。通勤や通学に便利な駅周辺、例えば都心部まで乗り換えなし、快速が停まる、複数路線が利用できる駅の近くなどはポイントが高いでしょう。また、単身者は外食率も上がるため、飲食店が多い場所も好まれやすくなっています。逆に、日当たりが良い、公園が近いなどという条件は、日中は仕事や学校で家にいない方が多いせいか優先度は少し低くなっているようです。

そしてそのような条件の良いエリアには、同じようなワンルームマンションが多いことも間違いありません。その中から選んでもらうためには、他のマンションとの差別化を図ることも重要です。ただし、食洗器やディスポーザーなどの家事を便利にするような設備は、ファミリー世帯には人気があっても単身世帯にはそれほど重視されません。ターゲットである単身者のニーズに合わせると、オートロックシステムやインターネット無料、浴室乾燥機、宅配ボックスなどが人気が高くなるようです。

もちろん、マンション全体の管理体制もしっかりと確認する必要があります。管理組合や管理会社が機能していなければマンションのメンテナンスが甘くなり、劣化も進みやすくなります。そうなれば入居希望者が減って空室リスクが上がるだけでなく、物件の資産価値そのものがなくなってしまうという状況に陥ってしまいます。特に中古マンションなどは築年数に拘りがちですが、それよりも管理体制がしっかりとしているかをどうかを見極めることが大切なのです。


5. リスクを十分に理解しておく

初心者とってはじめるハードルが非常に低いとされているワンルームマンション投資。それでもやはり投資ですから、リスクが完全にないとは言えません。はじめやすいからと言って確実で簡単というわけでもありません。
デメリットやリスクをしっかりと理解しつつ、無理のない範囲で臨むことが出来れば、安定した収入を得ながら大家や投資家としての経験も積めるのがワンルームマンション投資の魅力なのです。