こんにちは。ライターのねぎみじんと申します。

こう定期的に物件に関する記事を書いていて、
色々と物件についてあれこれ想像することが増えたのですが、
(ネタが無くなったとは言ってないです、はい)
実家のことを思い出していたらふと縁側が気になりました。

小さかった頃に使っていた記憶はあるのですが、
家を出る頃には家族の誰一人として使っておらず寂れた姿をしていました…

とはいえ、縁側ってどこか日本独特というか趣があるというか、
もっと言えば未だに憧れがある存在な気がしてならないのですよ。

しかし、今の令和時代においてお店ならまだしも、
縁側でまったりお茶をすすったり日向ぼっこしたりといったことを、
自宅で実際にしているイメージが全く無いんですよね。

けれどどこか憧れがあるという何とも不思議な存在なんですよ。

ということで今回は、
そんな「縁側のメリット・デメリット」についてまとめてみたいと思います。


1.     縁側の種類とは
2.     ウッドデッキやサンルームとの違い
3.     縁側のメリット・デメリット



■縁側の種類とは
そもそも縁側とは一般的には和室と屋外を繋ぐ板張りの空間のことを指します。
縁側には大きく2つの種類があります。

1つは家の外側、軒下に設置される濡れ縁です。
一般的にイメージしやすい縁側がこの濡れ縁といった感じでしょうか。
THE昭和というか、おじいちゃんおばあちゃん家にあるイメージですね。

名前の通り雨風にさらされるので腐食しやすくメンテナンスが必要になりがちではあるものの、
やはりその存在感は大きくて、より内と外を繋ぎやすい空間といえるでしょう。
最近流行りのDIYで作ることも可能ですし、
リフォームする際に後付けや移動がしやすいといった特徴もあります。

洋風住宅でいうウッドデッキに非常に近いといえます。

そしてもう1つが家の内側に設置されるくれ縁です。
あくまで和室とは区切られた存在で窓や壁や戸で周りが囲まれています。
イメージしやすいのが旅館にあるようなイスやテーブルを置いて利用している空間ですね。
そういった面積が広いくれ縁のことを広縁と呼んだりするようです。

天候を気にせず使用できるので汎用性が高く、
ほぼ部屋と同様に扱えるという特徴があります。

洋風住宅でいうサンルームに非常に近いといえます。



■ウッドデッキやサンルームとの違い
ではウッドデッキやサンルームとどう違うのか気になりませんか?

そうなんですよ。
最近では縁側自体あんまりお目にかかることが少ないイメージがありますが、
なぜなら昭和の時代と比べてどんどん住宅も洋風化してきているのでそりゃそうなんです。

ということで正直なところ違いはそこまでありません。
和風か洋風か、それにより雰囲気が違って見える程度だと考えて良いでしょう。
そんななか何とか絞り出して比較してみようと思います。

まずはウッドデッキ。
ウッドデッキの特徴といえば何と言っても庭との繋がりが生まれる点ですが、
まさに縁側と同じです。

強いて言うならば広さでしょうか。
ウッドデッキは縁側ほどの座れる程度の広さもあれば、
BBQが出来るほどの広いスペースもあったりしますよね。

実際に縁側とウッドデッキとのはっきりとした線引きは無いようです。

そしてサンルーム。
どちらかというサンルームの方が縁側と差別化しやすい気がします。
何といっても名前の通り日光を取り入れやすくするために、
屋根や壁がガラス張りで構成されている空間であるからです。
ガラス張りの空間を縁側とは呼びづらいですよね。

とはいえ機能としてはくれ縁と変わらないような気がします。



■縁側のメリット・デメリット
さてまた縁側に話を戻しまして、
ようやく縁側のメリット・デメリットについて考えていきましょう。

既にちらほら出てきてはいますが、
何といっても日本特有の趣を感じられるところではないでしょうか。
特に現代と調和させて和モダンなオシャレ空間を演出することも出来ます。

冒頭で伝えた憧れというのはもしかするとこの印象があるからかもしれませんし、
昔ながらのゆっくりした時間の流れを感じたいからかもしれません。

もっと機能的な話をするならば、
室温を快適な温度に調整しやすいというメリットがあります。

どういうことかというと、
構造上、縁側の上に設置された軒や庇(ひさし)が直射日光を防いでくれるため、
夏ならば室内がむわっとした暑さになりにくく、
逆に冬場なら日光により暖かい空間が生まれるわけですね。

外温の緩衝地帯として有効で、
特に室内に設置されたくれ縁なら効果は分かりやすいかもしれません。

そして縁側を通して四季折々の風景を楽しむことも出来ます。
そのためには外の風景が必要ですし、出来ることならば庭が欲しいところですね。

その庭がデメリットになりがちです。
何といっても庭の手入れが面倒ですし、濡れ縁ならそのものの手入れや下部の掃除も大変です。

またそれなりのスペースが必要になってくることも考えなくてはなりません。
限られた敷地面積で居住スペースを多く取るか縁側を取るかという判断が悩ましいです。

住居周りの環境にもよりますが、プライバシーや防犯対策もしっかりしたいところです。



いかがでしたか。

実は最近になって縁側は、
曖昧な空間であるからこその贅沢さや暮らしを豊かにする空間として、
ふつふつと人気が出てきているらしいです。

家族や来客の多い家庭では縁側があるだけで素敵な空間を演出できるでしょうし、
コミュニケーションや憩いの場として活躍することでしょう。

ましてや忙しい現代社会において、起伏の激しい生活の中で
縁側のようなスペースがあるのも良いのかもしれません。