こんにちは。ライターのねぎみじんと申します。

みなさんは屋根裏部屋と聞いて何をイメージするでしょうか?

特に子供の頃に憧れを抱いた屋根裏部屋…
とはいえ怒られたら屋根裏部屋で反省させられたり、
辛いことがあった時に篭って密室空間が心を癒してくれそう、
といった色んな表情を見せてくれる不思議な存在です。

けれど実際に自分の家に設けるとしたら…と
考えると途端に冷静になるのが人間というものです。

そんなわけで今回は「屋根裏部屋について」
メリット・デメリット含めまとめていきたいと思います。


1.     屋根裏部屋とは
2.     屋根裏部屋のメリット
3.     屋根裏部屋のデメリット



■屋根裏部屋とは
そもそも屋根裏部屋とはどういったものを指すのでしょうか?
海外映画などでよく見かけるイメージがありますが、
日本の場合は割と制約があるのでイメージ通りとならない可能性があります。

制約は大きく分けて3つあります。

まず屋根裏部屋の高さです。
床から天井までの高さが1.4m以下である必要があります。

え?立ち上がれなくない?と思われた方、そうなんです。
一般的な背の高さで立ち上がることができる場合はもはや1フロア、
1つの階層として扱うことになるわけですね。

次に床面積です。
屋根裏部屋を作る階の床面積の1/2以下の床面積までしか屋根裏部屋は建設できないです。
なので残念ながら頭でっかちな家は制約上、建てるのが難しいのです。

そして最後に入室の仕方です。
階段があってドアがあって…ってそれはもう立派な部屋ですよね。
屋根裏部屋はそれでは認められません。
階段やはしごは固定してはいけないという制約があります。

もし固定した階段やはしごを設置する場合は天井の高さは0.7m以下、
つまり半分にしなくてはならないのです。

これらはあくまで国土交通省によって定められた小屋裏物置の定義です。
部屋というより物置というニュアンスなのでこういった制約があるわけですね。

また地域によって窓の制約や電源の制約など様々あるので、
屋根裏部屋を作る際はしっかりと事前に確認しておきましょう。



■屋根裏部屋のメリット
ではそうまでして屋根裏部屋を作るメリットには何があるのでしょうか。

まずは収納部屋として活用できるというメリットがあります。
建物全体の中のデッドスペースである階層の天井と屋根の間を有効活用し、
物置とすることで普段使いする部屋にも余裕が生まれることでしょう。

そして密室空間を生かした書斎や趣味の部屋といった空間に使うこともできます。
落ち着いた空間になりやすいのでシアタールームとして使うのも良い感じですね。

寝室や子供部屋として活用することも出来るかもしれませんが、
前述したように入室が大変になりがちなのと換気がしづらいので注意が必要です。
休憩室や来客用の泊まる部屋としては使い勝手が良いかもしれません。



■屋根裏部屋のデメリット
ではデメリットについてもまとめていきます。

やはり避けて通れない気になるポイントは、
可動式はしごを使っての入室が面倒くさいということです。
年に数回程度しか入らないなら問題なさそうですが、
しっかりと屋根裏部屋として利用するなら頻繁にはしごを昇り降りしなくてはなりません。

収納として使う場合でも物を運びながら昇り降りする必要があるので、
重いものなど持ち運びする際は十分に気を付けましょう。

また通気性が悪く室温が上昇しやすいです。
天井が近いということは熱や湿気がこもりやすくなります。
そのためには換気を良くしたいところですが、
上手く窓を設置できないととことん空気の悪い場所になってしまいます。

エアコンが設置できるに越したことは無いですが、
もし設置できない環境で、思うように電源も確保できない場合は、
定期的に換気や清掃などのメンテナンスは必要になるかと思われます。

さらに窓が設置できないとなると十分な採光が取れずに暗くなりやすいです。
明かりは考えようですが、
どうしても暗いスペースになるならばシアタールームや暗室として、
利用するなど工夫が必要になってくるでしょう。



いかがだったでしょうか。
憧れの屋根裏部屋も現実的に考えると、なかなかイメージ通りにいかない可能性があります。

建物の施工が始まって屋根裏にスペースが出来たからといって、
なんとなく屋根裏部屋を作りたいと思うのは少し無謀かもしれません。

しっかりと前もって計画的に組み込んでいった方が実際に屋根裏部屋を利用する場合も、
無駄なく有効活用できるはずですし後悔も無いでしょう。

例えば収納として考えた場合、庭や駐車場や倉庫といったスペースがあるなら、
無理に屋根裏部屋を作らなくてもいいのかもしれません。

もし屋根裏部屋に興味があるなら今一度しっかり見直してみてはいかがでしょうか?
そして屋根裏部屋が出来た暁には快適な屋根裏ライフをお過ごしください。