こんにちは。ライターのねぎみじんと申します。

突然ですが日本には約500万台以上の防犯カメラが設置されているといわれています。

特に都心部などの場合、
みなさんの一日の行動が防犯カメラを通していくとほぼ透けて見えるほどの台数になります。

それほど防犯カメラが普及している現在で、
防犯カメラを自分の家に設置したいと思われる人はみなさんの中にどれほどいるでしょうか?

世界的に考えると日本の設置台数はトップの中国2億台の足元にも及ばない…、
などそんな話をしたいわけではないのです。

今回は「賃貸物件に個人で防犯カメラを設置しても良いのか」という問題について、
簡単にですがまとめていきたいと思います。

 


 1. 賃貸物件に個人で防犯カメラを設置しても良いのか


ということで、さっそく本題に入りますが、
賃貸物件に個人で防犯カメラを設置しても良いのかというとそう簡単にはいきません。

そこには個人情報が絡んでくるからです。

個人情報保護法18条1項によると、
「個人情報取扱事業者は、個人情報を取得した場合は、
あらかじめその利用目的を公表している場合を除き、
速やかにその利用目的を本人に通知し又は公表しなければならない」
となっています。

個人情報とは個人を特定、識別することが可能な情報を指すので、
防犯カメラに映っている個人を特定できる映像は個人情報となります。

しかしながらいわゆる個人で設置している防犯カメラであれば、
無いとは言い切れませんが個人情報取扱事業者に該当しないケースも多いので、
設置しただけで法に触れるという可能性は少ないように感じます。

とはいえ、軽い気持ちで設置してしまうとプライバシーの侵害となって、
思わぬトラブルを招く可能性がある
ことは肝に銘じておいたほうが良いかもしれません。

また重要なのは今回のテーマが賃貸物件であるということです。

所有物件なら前述した通り、設置の仕方にさえ気をつければ特に問題ないですが、
賃貸物件の場合は物件も部屋も所有者は管理会社やオーナーになるので、
管理者や所有者の許可なしに個人の判断で設置することはあり得ません。

必ず管理会社やオーナーの許可を取る必要があるのです。



 

 2. 防犯カメラを設置する際の注意点


では、勝手に設置してはいけないのは分かったけど、
どうしても空き巣被害やストーカー被害などに困っていたり、
そういう被害に遭いたくないから防犯カメラを設置したいとなった場合はどうすればいいのでしょうか。

まずは管理会社やオーナーに相談をするのは当然として、
その後、集合住宅のその他住人にも許可を取る必要があります。

そこまで全てクリアしていざ設置できるとなったら、
設置場所や撮影範囲をしっかり確認、調整する必要があります。

防犯カメラを設置する目的外の位置を映していたり、
その他住人の普段の生活があからさまに映り込むような場合だと、
住人間でトラブルに発展してしまう可能性があるためです。

また撮影した映像は当然保存されるわけなので、
ふとしたきっけかでインターネットはもちろん直接的でも第3者へと流出させてしまうと、
取り返しのつかないことになります。


もし自分の防犯目的外で犯罪行為に関する映像を撮影してしまった場合は、
すぐに警察へ相談した方が良いでしょう。



 3. 防犯カメラ以外の防犯グッズ


というわけで散々、防犯カメラを設置することの重大さを説明してきたつもりですが、
防犯カメラを設置できなかったけどどうしても防犯対策をしたいという人向けに、
防犯カメラ以外の防犯グッズを少し紹介します。

防犯対策がしっかりしている物件なら防犯カメラはもちろん、
様々な防犯設備が整えられているかと思いますが、
その中でも普及しているのが人感センサーライトです。

動きを感知して自動で点灯するタイプのライトで、
侵入されやすい箇所や死角になりやすい箇所に設置できれば効果的です。

他にもセンサータイプの防犯ブザーなども市販されているので手軽で便利です。

物件にオートロックがあるとひとまず安心ですが、
窓からの侵入などを防ぐためには補助錠が有効です。
サッシに取り付けることで簡単に窓を開けることが出来なくなるので時間稼ぎになるでしょう。

また宅配業者などを装ったダイレクトな侵入を防ぐためには、
やっぱりTVモニター付きインターホンが安心です。

しかしインターホンも勝手に取り付けるわけにはいかないので、
どうしても心配なら初めから設置されている物件を選ぶほうが良いですね。



 いかがだったでしょうか。
今回は「賃貸物件に個人で防犯カメラを設置しても良いのか」という問題についてまとめてみました。

何度も言いますが、賃貸物件で勝手に取り付けることはNGです。
逆に言えば管理会社やオーナー、そして近隣住人の許可が下りれば設置は可能だったりするので、
防犯カメラを設置したいと思うほど心配な人は、まずは気軽に相談をしてみる事をオススメします。

ただし、個人情報の取扱には十分気をつけてくださいね。