こんにちは。ライターのねぎみじんと申します。

不動産投資デビューを考えている方々向けに不動産投資についてお伝えしていく、
【超初心者シリーズ】に続き、今回は【初心者シリーズ】と題して、
もう少し掘り下げて不動産投資について色々と考えていきたいと思います。

生きていく上で貯金って大事ですよね。
中にはその日に得た収入はその日のうちに使いきるといった、
宵越しの銭は持たないという江戸っ子気質の方もいるかもしれませんが。

しかしほとんどの人は銀行口座にお金を預けて収支のバランスを考えながら、
コツコツと貯金額を増やしてるのではないでしょうか。

生きていくために貯金をするというのは、
具体的には事故や病気、突然の引越しなど急にまとまったお金が必要となる時のためだったり、
働きたくても働けなくなる老後を見据えての行動といえるでしょう。

一昔前まではそういった考えが正解だったのかもしれませんが、
今の社会情勢を見ると果たして本当に貯金という選択肢は、
未来の自分のためになっているのか?と少し疑問を感じてしまいます。

現状では円安が加速的に進行していますし、インフレやスタグフレーションにより、
ある程度まで円の価値が下がり続ける恐れもありますし、
またそもそも貯金額だけでは老後の生活において足りない可能性もありますよね。

というわけで日本でも少しずつ投資という考え方が広まりつつあります。
別に投資といっても不動産投資が全てではないですが、
今回は「貯金ではなく不動産投資をするのはアリか?」という観点から考えてみます。

 


 

 1. インフレ、スタグフレーションについて


そもそも現状の日本はデフレ社会です。
デフレーションとはお金よりモノの価値が下がることです。

つまりモノ=商品やサービスの価値が下がり安くなるということは、
需要が有り余っていない限り当然売り上げは落ちます。
そうなると従業員への給料は下がり、消費も冷え込みいわゆるデフレスパイラルが起こります。

それと対を成す存在がインフレーションですが、お金よりモノの価値が上がることです。
このインフレを引き起こす要因の一つが円安です。

諸外国の通貨と比較して円の価値が下がるという事は、
海外からの輸入品が高くなる=モノの価値が上がりインフレとなるという流れです。

先ほどのデフレから考えると、
モノ=商品やサービスの価値が上がり高くなるということは売り上げも上がるので、
消費者である従業員の給料も上がり好景気が待っていると考えたくなりますが、
残念ながら日本人のほとんどの給料は横ばいのままでしょう。

それはなぜか。

原因はいくつか考えられていますが、
企業が儲けをどれだけ賃金として分配するかという労働分配率が日本は低いためといわれています。

どこか日本には「長く会社に勤めることが美学」という風習がありますよね。

また、法律上正社員を解雇しにくいとも言われています。

しかしこれが労働者の流動性の低さに繋がります。
流動性が低いため、企業側としては簡単に賃金を上げるのはなかなか難しいです。

他にも正社員と非正規社員との賃金格差や、
年功序列により専門性を追求したりスキルアップをしなくても働けてしまうという状況も影響しています。
単純に一度上げた賃金をスキル等により下げにくい構造から、
初めから簡単には上げにくいという企業側の悩みもあったりします。

というわけで、インフレにもかかわらず賃金が上がらず不景気が続く
いわゆるスタグフレーションという状況に日本は足を突っ込んでいる
のが現状です。



  

 2. インフレ、スタグフレーションが与える貯金への影響とは


モノの価値が上がり続ける中で不景気は続き、
消費者にとってさらに苦しい時代がやってくることはあらゆるところで言われています。
なおさらお金が必要で貯金が大事という考え方になるかもしれません。
しかし本当にそうでしょうか?

インフレといっても「明日からどーんと物がバカ高くなります」といった話ではなく、
緩やかに少しずつそれでいて目に見える範囲で物価は高騰していくと考えられます。

そこで気をつけないといけないのが預貯金額の価値の目減りです。

例えば貯金額が100万円だったとして、モノの価値が徐々に上がっていくと…
同じ100万円でも買えるモノや使えるサービスは減っていくと思いませんか?
物価上昇率が年2%だったとして、そのまま10年経つと100万円だったモノは120万円の価値になります。
同じ100万円でも買えなくなっちゃいますね。

これが価値の目減りです。
同じ100万円でも20万円分価値が下がっている=80万円分の価値になったともいえるわけです。

しかしそういった物価上昇についていくため預金にも金利があります。
預けているだけで預金が増える利息ってやつですね。

「あー良かった、頭の良い人はやっぱり考えることが違うなぁ~」
「これで物価高騰にも対応できるね」
と思われるかもしれませんが、大手銀行の普通預金の金利は2022年時点で0.001%です。
10年経っても+1万円です。

物価上昇と金利についてご理解いただけましたでしょうか。

この事を知っているかどうかでお金というより、
貯金にどれだけの信頼を寄せられるかが変わってくるかと思います。

さらに追い討ちをかけるのが生活水準の低下です。
前述したようなスタグフレーションの加速が影響するというわけですね。

さらには高齢社会により、考えたくないですが、
政治的な面でも変わり映えしない恐れがあること=増税や保険料の負担が増えることも影響してくるでしょう。



  

 3. 日本の高齢化によるお金への影響とは


貯金をする理由の1つに老後のためと冒頭でお伝えしました。
じゃあ具体的に老後にどれくらいのお金が必要か計算してみましょう。

60歳に定年を迎えるとします。
その後、長生きする時代ですから例えば30年間生きて90歳で生涯を全うするとします。
毎月のトータル生活費を25万円だと考えた場合、25万円×12ヶ月=300万円が毎年必要です。
300万円×30年間ですから…ざっと9,000万円必要です。

もし途中で病気になってしまったり介護が必要になってしまうとさらにお金が必要になってきます。
そうなるとほぼ1億ですよ。

あれ?宝くじで1億当たれば一生暮らせるなんて考えていましたが、
そこそこの生活をしたいとなると結構シビアですね。

さらに日本は高齢化が進んでいます。
既に人口減少も言われていますから年金保険料を負担する人数はどんどん減っていくでしょう。
前々から言われていますが年金を当てにはできなくなります。

年金受給年齢は引き上げ傾向にあります。
今までは定年に合わせて60歳から受給開始でしたが、
2022年6月現在では原則65歳から受給開始、
60~75歳の好きなタイミングで受給開始と選択できる制度になっています。

定年退職も2025年4月から65歳になることが義務化されるようですし、
どんどん高齢化は進むと考えられますね。

年金受給年齢も今は選べる状況ですが、後々は引き上げとなる可能性もあり得ます。

実際2018年4月に財務省の財政制度分科会で、
「年金の支給開始年齢を65歳から68歳へと引き上げる」という提案がされたという報道もありました。
中には、受給開始は70歳からになるのは確実、と解説する専門家もいるくらいです。

必ず引き上げになるかは分かりませんが、最悪の場合、将来、
何らかの事情で仕事を退職することになったが、
まだ年金は受給されない年齢、という状況も十分あり得るかもしれません。



  

 4. 貯金=集中投資といえる?


貯金とは未来への自分への投資という考え方も出来るかもしれません。
いわばお金という価値を絶対的に信頼し、お金だけに投資しているという状況です。

それは投資界でいう集中投資と呼ばれる手法です。
集中投資は大きなリターンを狙えるがその分リスクも大きいといわれています。

例えば大規模な円高が起これば日本円での貯金は意味を成すかもしれません。

しかし現状のような円安が続くとなるとかえって損をするわけですね。
貯金だけだと、前述したとおりインフレやスタグフレーションで円の価値が下がり、
モノの価値が上がると資産は減ったということになります。

分かりやすく極端な例だと、ジンバブエで起きたハイパーインフレでは、
年率220万%もの物価上昇が起こったとされていて、そのまま額面通りに計算すると、
100円のパンが220万円になったようなものです。

さすがにそこまでの事が起きるとは考えたくもないですが、
要はインフレやスタグフレーションが進むと貯金だけではリスクになるということです。

それを回避するためには貯金だけではなく、
株などの金融商品や、金や不動産などの現物資産へと
お金を回しリスクを分散させることが重要になってくるのです。



   

 5. 投資としての不動産投資を今一度考えてみる


ということで貯金を完全否定したいわけではなく、集中投資を避けて、
あらゆる状況に対応できるようリスク分散を考えた方が良いという話なのですが、
改めて投資の中で不動産投資という選択肢はアリなのか?を考えてみます。

利益を得る方法としてインカムゲインとキャピタルゲインを兼ね備えた投資が不動産投資です。
特に現在は家賃収入が主となるインカムゲインが主流です。

不動産物件のローン支払いが完済すれば、
その後の家賃収入はそのまま収入になるため年金代わりになるといえるでしょう。

特に初心者にオススメなのが区分マンション投資です。
マンションを1部屋単位で購入し第三者へ貸し出す方法です。

マンションやアパート、ビルなどを1棟買いするよりも元手は少なく済みますし、
毎月のローンも高額にはなりにくい
です。
さらに物件の管理や修繕は管理会社が担うので手数料は支払うものの、
共用部分の対応は諸々お任せできるため初心者にも管理がしやすいわけですね。

    不動産投資

意外と敷居が高くない?投資デビューにおすすめの区分マンション投資!【超初心者シリーズ】





   というわけでいかがだったでしょうか。
今回は【初心者シリーズ】「貯金ではなく不動産投資をするのはアリか?」についてまとめてみました。

貯金だけに偏っていると大切な資産が減ってしまうかもしれません。

社会情勢を読みつつ、リスクを分散させて資産運用していくことが、
何よりも大切なことだといえるでしょう。

お金や資産というのは急にパッと増えてくれるものではありません。

だからこそ少しの損失でも惜しいと思う気持ちが必要で
何十年後の自分や家族を見据えて今から行動していく力 が大事ですね。