こんにちは。ライターのねぎみじんと申します。
2022年も残りわずかとなってきましたが、
サブリース契約において“2025年問題”という問題がささやかれていることをご存知でしょうか?
そもそもサブリース契約とは簡単にいうと、
入居者が居なくても賃料を一定割合保証してくれる制度を含む契約のことです。
今回は「サブリースについて簡単なおさらいとサブリース2025年問題の背景」を解説しますので、
これから不動産投資を始める方も既に始めている方も情報収集の一環としてぜひご覧ください。
目次 ーtable of contents
1. サブリース契約についてのおさらい
まずはサブリース契約について簡単におさらいしていきましょう。
サブリース契約とは、
サブリース会社がオーナーから物件を借りて入居者に貸す転貸(又貸し)の契約です。
そんなサブリースには2種類あって、
賃料固定型(家賃保証型)と実績賃料連動型(パススルー型)です。
実績賃料連動型(パススルー型)であればオーナーの取り分は多くなる傾向があるものの、
入居者がいなければ家賃収入が入らず家賃保証も無いので、
いわゆるサブリース契約というと一般的なのは賃料固定型(家賃保証型)となります。
賃料固定型(家賃保証型)はその名の通り、
入居状況に限らずサブリース会社が一定の賃料を保証してくれる形式です。
そんな賃料固定型(家賃保証型)のメリットは家賃保証がある=空室リスクの対策になることと、
サブリース会社に管理業務をお任せできることでしょう。
逆にデメリットは大きく3つあります。
契約期間や契約更改による収益の低下と敷金や礼金を受け取ることが出来ないこと、
そしてオーナー側が家賃設定を決められず簡単に解約が出来ないことです。
また家賃保証を前面に押し出すことでデメリットを説明しない不動産営業担当も存在します。
そういったことが起きないように2020年12月には、
通称サブリース新法という法律が施行されていたりもします。
2. サブリース2025年問題とは?
ではサブリース2025年問題とは一体何なのでしょうか。
それは2025年にサブリース業者からの家賃値下げ請求が多発すると考えられていることです。
なぜそう予想されているのかというと、
・2016年相続税改正による影響
・2025年以降の人口動態の予測による影響
・サブリース契約のデメリット部分による影響
上記3点の影響が関係しているといわれています。・2025年以降の人口動態の予測による影響
・サブリース契約のデメリット部分による影響
○2016年相続税改正による影響
2016年に相続税が改正されたことで相続税の課税対象外だった人も課税対象となったのですが、
この相続税改正によって基礎控除が以下のように変更となりました。
5,000万円+1,000万円×法定相続人数
↓
3,000万円+600万円×法定相続人数
つまり相続人が1人だった場合、
元々6,000万円控除できていたものが3,600万円の控除と改正されたことになります。
相続税の対象となる課税額が下がったので課税される人が増えたともいえるわけですね。
不動産投資は相続税の対策になるため、
この相続税改正の影響もあってか2015年に不動産投資を始める人が増えて
その際にサブリース契約をした人も多かったようです。
その時期にサブリース契約を始めた人は今度の2025年でちょうど10年経ちます。
30年一括借り上げをされていた場合に家賃見直しの時期とも重なってくるのが、
この10年のタイミングなので2025年問題としてささやかれ始めているというわけです。
○2025年以降の人口動態の予測による影響
厚生労働省の調査結果によると、
2025年までは世帯主が65歳以上である高齢者の世帯数が増加していくと見込まれています。
さらに団塊世代が全て75歳となるのが2025年であり、75歳以上の人口が全人口の約18%と推計されています。
いわゆる高齢者層が日本人口の多くを占めるようになると、
新たな引越しやマイホーム購入という動きも少なくなる事が予想され、
賃貸分譲ともに不動産への需要低下が気がかりですよね。
特に都内よりも地方ではその影響が強いかもしれません。
つまりこういった不動産需要の低下により、
多くのサブリース業者が家賃値下げを請求し始めるのではないかと予想できるわけです。
○サブリース契約のデメリット部分による影響
サブリース契約は上手に使えば良い制度だと思います。
しかしながらデメリットにもしっかりと目を向けないとかえって危険性が高くなります。
サブリース契約は30年保証と謳われることが多いですが、ずっと同じ家賃で30年間保証されるわけではありません。
最初の10年だけ同家賃での保証で、家賃が下がったらその分保証も下がるという内容も多くあります。
どうしても物価上昇や入居状況が変わる可能性もあり、
契約当初と同じ条件で保証し続けるとまではいかなかったりするからですね。
本来、住人を守るための借地借家法がサブリース業者に優位に働き、
オーナーは値下げ交渉に応じざるを得なくなるケースも多く発生するかもしれません。
その値下げ交渉の事情や内容を詳しく把握していなかったり、
また不動産会社側がその内容を意図的に隠したり、家賃が下がる事を伝えなかったりした場合、
オーナー側からすればローン返済計画が大きく崩れてしまうことになります。
賃貸経営が上手くいかず破綻してしまったり、
物件を手放してしまうようなオーナーも増えてくるのではないかと予想されるわけです。
こういった時期的な影響とサブリース契約のデメリット部分の影響から発生する問題が、
サブリース2025年問題といわれています。
3. サブリースの契約前には慎重に契約内容を確認しよう
これからサブリース契約を結ぼうと思っている方は以下のことに注意してください。
・契約内容はよく確認する
・そもそもサブリースに頼った返済計画を立てない
・そもそもサブリースに頼った返済計画を立てない
契約内容を確認するのは言わずもがなですが、
特にサブリースに頼りすぎる返済計画を立ててしまうのは考え直した方が良いかもしれません。
どうしてもサブリースに頼らないと運営できないというのならいっそのこと諦めるのも1つの手です。
しっかりと自己資金を増やしてから余裕をもって運営できるようにした方が良いでしょう。
サブリース新法という法律が出来たおかげであまりにも悪質な業者は減っていると思いますが、
それでも完全に無くなるとも言い切れませんので、自分自身でも防御策をしっかりと考えるようにしましょう。
より詳しくサブリースのメリットデメリットやサブリース新法について知りたい方は
こちらの記事も参考にしてみてください。
いかがだったでしょうか。
今回は「サブリースについて簡単なおさらいとサブリース2025年問題の背景」を解説してみました。
ちなみに本サイトを運営している青山メインランドもサブリース契約を行なっており、
基本的には家賃設定を下げない運用を行っております。
気になった方はこちらから「青山メインランドのマンション経営ページ」をご確認ください。
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