こんにちは。ライターのねぎみじんと申します。

僕の記事でよく伝えているのが不動産投資をする際にローンを組んで始める事が一般的だという内容です。
それは別に僕だけが言っている話ではなく、中にはフルローンといって自己資金なく全て借り入れで投資を行なう人もいるくらいです。
ローンを組んで運用すればレバレッジを効かせることが出来るので効率よく運用が出来るというのが大きなメリットになるわけです。

その返済方法には大きく分けて元利均等返済と元金均等返済という2種類があることは以前の記事で簡単に説明させて頂きました。

    不動産投資

【初心者シリーズ】金利って何?金利上昇のリスク対策とは?



以前の記事では金利をメインに解説したのであまり深く掘り下げなかったのですが、
実際にどういう風に違ってどっちの方が得なのかを今回は考えてみたいと思います。

というわけで今回は「元利均等返済と元金均等返済について」選ぶポイントなどをまとめつつ解説していきます。
よろしくお願いします。

 


 1. 元利均等返済と元金均等返済とは?


さてさて、さっそくですが元利均等返済と元金均等返済についてそれぞれまとめてみます。

簡単にいうなら元利均等返済は毎月のローン返済額が一定になる返済方法で、元金均等返済は毎月の元金部分の返済額が一定になる返済方法です。
詳しく見ていきます。

○元利均等返済
返済期間中、毎月の元金と利息を合わせた返済額を同じ額にして返済する方法です。
シンプルに毎月同じ金額で返済を進めていくことになります。

返済当初は返済額に占める利息の割合が大きく、返済が進むにつれて徐々に元金の返済割合が大きくなっていきます。
そのため、返済当初はローンの元金が減るスピードがどうしても遅くなり、返済が進むにつれて徐々に元金の減少スピードが速くなっていくことになりますね。

○元金均等返済
返済期間中、毎月の元金部分の返済額を常に一定にする返済方法です。
毎月のローン残高に対して利率を乗せて計算し、返済していくことになります。
要は毎月減っていく残高に対して利息をかけて計算するので、当然ながら毎月の返済額は異なっていくことになりますね。

返済当初は、返済の進んでいないローン残高に対する利息が高く、どうしても返済額が大きくなります。
しかし返済が進むにつれてローンの元金自体が減っていくので利息が少なくなっていき返済総額も減少していきます。
ということは、ローン元金の減少スピードが一定であるため結果的には利息の発生も抑えられることになります。



 2. 元利均等返済と元金均等返済のシミュレーション


元利均等返済と元金均等返済について分かってもらったところで、次はそれぞれを比較するため簡単な例を挙げてシミュレーションしてみたいと思います。

・3,000万円、利子2%、35年ローンの場合 ※見やすくするため、1,000円未満切り捨て

元利金等返済
元金均等返済
年目返済額利息分返済額利息分
1119.2万円59.4万円144.9万円59.2万円
10119.2万円47.6万円129.4万円43.7万円
20119.2万円31.8万円112.3万円26.6万円
30119.2万円12.4万円95.2万円9.4万円
総返済額 4,173.8 
万円
1,173.8 
万円
4,052.4 
万円
1,052.4 
万円


表を見たとおりポイントとなるのは、元利均等返済では初期の返済額を少なく抑えられますが、元金均等返済の返済額は後に大きく減少していくためそのうち両者の返済額は逆転するということです。
また、最終的な返済総額は元利均等返済の方が多くなっていることも見て分かるかと思います。

 3. 元利均等返済と元金均等返済のメリットデメリット


シミュレーションで比較してみた結果、元利均等返済の方だと最終的な返済総額が多くなってしまうのであれば元金均等返済の方がいいのでは?と思われる方もいるかもしれません。

そこで、次にそれぞれのメリット・デメリットについて簡単に挙げていきたいと思います。

○元利均等返済のメリット
まず1つに返済計画が立てやすい事が挙げられます。
これは長期的な目で考える際に非常に大事なメリットになり得ます。

内訳は置いといて返済初期から完済までの返済額が一定なので毎月の計算がとてもしやすくキャッシュフローのシミュレーションも行いやすいといえます。

また返済初期の資金に余裕が持てるというのも大きいです。
これは元金均等返済と比較した上での話になりますが、元金均等返済では初期の負担額が大きくなるのに対し元利均等返済では一定のためその差分だけ負担が少ないという見方が出来ます。

○元利均等返済のデメリット
まず前述したように総返済額は元金均等返済よりも多くなることがデメリットです。
利息はローン元金残高に対して計算されるため、当然元金の減りが遅い元利均等返済では総返済額が元金均等返済に比べ多くなるということになります。

そして元金の減りが遅い、これもシンプルにデメリットでしょう。
返済初期は利息部分の割合がどうしても多くなるので元金の減りが遅くなるのは仕方ないことですが、いつまでもローン元金が残っている状態というのはどこか心配です。



 ○元金均等返済のメリット
要は元利均等返済と逆になるわけですが、まず総返済額が抑えられることがメリットです。
元利均等返済と同じ金利で同じ返済期間だった場合で考えると元金均等返済は元金を一定にして返済していくので総返済額は自然と抑えられていることになります。

また元金の減りが早いことも挙げられます。
元利均等返済では返済初期に利息の割合が多く元金の減りの遅さがデメリットでしたが、それに比べて元金を一定で返済できる元金均等返済は元金の減りが早いということになります。

また毎月の返済額が徐々に減っていくことも特徴でしょう。
元金の減りが早いということはローン残高の減りが早いということで、ローン残高に対しての利息も同じように減っていくので徐々に毎月の負担も軽くなります。

○元金均等返済のデメリット
最大のデメリットは返済初期の毎月の返済額が多くなることでしょう。
不動産投資において運用初期はただでさえ自己資金が少なく不安もいっぱいで切り詰めて運用していくことでしょう。
そんな返済初期に毎月のローン返済が多いと余計に大変かもしれません。

そして高額な返済額を負担できるか審査されることも覚えておいた方が良いでしょう。
返済初期の返済額が多くなるということは、その高額な返済が果たして可能なのか?という信用審査を行なわれるのは当然だと思います。
つまり元利均等返済に比べて審査が厳しくなっている可能性があるというわけですね。



 4. どっち選ぶ?選び方のポイント


ここまで読んで頂いた方には元利均等返済と元金均等返済、それぞれの違いとメリット・デメリットについて分かって頂けたかと思います。

そこでそれぞれの返済方法について選び方のポイントをまとめていきます。
大きく2つに分けてみました。

○職種や家庭環境
公務員など将来の収入がある程度見通せるような人であれば返済額が一定の元利均等返済の方が家計の管理はしやすいかと思います。

一方で、今は夫婦共働きだけど子供が出来たら片方が退職する予定といった場合には、家計に余裕があるうちに元金を減らす事が出来る元金均等返済がオススメです。

○短期保有か長期保有か
短期保有で売却してしまうのであれば、返済が進むにつれて返済総額が少なくなる元金均等返済のメリットをあまり受けにくいので返済初期にキャッシュフローが好転しやすい元利均等返済のメリットの方が大きいといえるでしょう。

総合課税の所得が多額で累進税率である所得税率が高い場合は、元利均等返済で利息を多く支払ったとしてもその分を経費計上し、税金を軽減することも検討できます。
この場合、返済総額の差が気にならないこともあります。

また収益物件を長期保有して運用する場合、例えば完全に副業として捉えていたり老後のために考えているような場合は元金均等返済のように徐々に毎月の返済額が減っていくというメリットが享受しやすいともいえますね。

しかしながら超低金利がこのまま続くようであれば大して返済総額に差が出ないので毎月決まっている額で管理がしやすい元利均等返済でも良いのかもしれません。



いかがだったでしょうか。
今回は「元利均等返済と元金均等返済について」解説してみました。

どちらの返済方法にもメリット・デメリットはありますし、不動産投資を行なう目的によっても選び方は変わってくるでしょう。
そのため不動産投資初心者の方にとっては非常に悩ましい部分にもなりかねません。

実はこの元利均等返済と元金均等返済どちらを選んだとしても運用途中で借り換えを行なうことで設定を切り替えられる可能性もあります。

だからといって返済計画を疎かにして良いわけでは決してありませんが、途中でより効率的に返済を行なえそうと思えたり、返済が難しくなってしまった時などに検討してみるのも良いかもしれません。

何にせよそれぞれに合った返済方法があるはずなのでぜひ適切な選択が取れるよう深く勉強してみてはいかがでしょうか。