こんにちは。ライターのねぎみじんと申します。

不動産投資では出費の中の1つに税金という存在があります。
これから不動産投資を始めたいと思われている方の中にはどういった種類の税金があって、どれくらいの金額感なのかいまいち分からずに不安に思うこともあるかもしれません。

1~2種類程度なら把握できるかもしれませんが、不動産投資における税金には様々な種類があるのでなかなかに把握するのも大変ですよね。

そこで今回は「不動産投資でかかる主な税金の種類について」まとめてみました。
簡単にではありますが、ある程度の金額感について参考になれば幸いです。
よろしくお願いします。

 


 

 1. 不動産取得税


不動産取得税は土地や建物などの不動産を売買で取得した際に課税される税金です。
そのため親から相続した場合は対象外となります。
また地方税なので都道府県に納税する必要があります。

○税金額
計算式は以下の通りです。
課税標準額(取得した不動産の価格)×税率

税率は時期や自治体の制度によって軽減されたりする場合もあるのでご自身のケースに合わせて調べてみてください。
概ね数%くらいだと思います。

課税標準額は「固定資産税評価額」が適用されます。
そのため取得時の金額の建物については5~7割、土地については7割程度が目安となります。

 2. 登録免許税


登録免許税とは取得した不動産の所有権を登記する際に課税される税金です。
登記は建物や所有者の情報を記載し公開することで権利関係を明確にしたり取引の安全性を保ったりする目的があります。
所有にまつわるトラブルがあったとしても登記をしておけば権利の主張が可能になるわけですね。

○税金額
計算式は以下の通りです。
固定資産税評価額×税率

不動産投資の場合での税率は、新築物件が0.4%(所有権の保存登記)で中古物件が2%(所有権の移転の登記)となっています。

情報元:国税庁ホームページ|登録免許税の税額表



 

 3. 印紙税


不動産の売買契約書には印紙の貼り付けが必須となっていて、その印紙代金=税金ということになります。

○税金額
印紙代金は物件価格帯によって変わります。
・100万円を超え500万円以下:2,000円
・500万円を超え1,000万円以下:1万円
・1,000万円を超え5,000万円以下:2万円
・5,000万円を超え1億円以下:6万円
・1億円を超え5億円以下:10万円


情報元:国税庁ホームページ|印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで から抜粋

 4. 所得税(+住民税)


■所得税
所得にかかる税金で不動産投資においては家賃収入から経費を引いた金額が所得税の対象となります。
どのくらい費用が発生するかは「収入-控除」の金額によって変わるので以下の表を参考にしてくださいね。

課税される所得金額税率控除額
1,000円 から 1,949,000円まで5%0円
1,950,000円 から 3,299,000円まで10%97,500円
3,300,000円 から 6,949,000円まで20%427,500円
6,950,000円 から 8,999,000円まで23%636,000円
9,000,000円 から 17,999,000円まで33%1,536,000円
18,000,000円 から 39,999,000円まで40%2,796,000円
40,000,000円 以上45%4,796,000円


引用元:国税庁ホームページ|所得税の税率

■住民税
所得税と同様に収入に対してかかる税金です。
ほとんどの自治体で収入の10%となります。

 5. 固定資産税(+都市計画税)


■固定資産税
固定資産税とは不動産を所有する個人や法人に対してかかる地方税の一種です。

○税金額
計算式は以下の通りです。
固定資産税評価額×税率-軽減率

標準税率は1.4%ですが市町村によって異なるケースもあるようです。

固定資産税については以下の記事も参考にしてみてください。
    不動産投資

【固定資産税】不動産投資の固定資産税って結局どのくらいかかる?



 ■都市計画税
都市計画税とは市区町村の固定資産台帳に登録されている建物や土地の所有者に対して課せられる税金です。
都市計画法の市街化区域内にある建物や土地のみが対象で全ての不動産が課税対象となるわけではありません。
都市計画税の課税対象かどうかは自治体の窓口や不動産会社で確認してみてくださいね。

○税金額
計算式は以下の通りです。
固定資産税評価額×税率

税率の上限は0.3%ですがエリアによって税率が異なったり軽減措置を設けたりしている市町村もあるのでこれもぜひ調べてみてください。



 

 6. 相続税


相続税は故人から財産を相続する際に相続人側に課せられる税金です。
不動産を相続する場合、国税庁の定める“相続税評価額”を基に算出されます。
ただし相続財産の合計額が基礎控除額を超えた場合のみ課せられるものなので、不動産を相続したからといって必ずしも課せられるわけでもありません。

合わせて以下の記事も参考にしてみてください。
    不動産投資

相続税対策は「不動産投資」が最も有効!?



 7. 個人事業税


個人事業税は地方税の一種です。
個人事業主として不動産投資を行なっている場合(いわゆる法人化)、個人事業税が発生します。

○税金額
計算式は以下の通りです。
(所得税-290万円)×税率

税率は5%となります。
控除額が290万円なので所得が290万円を超過した分に課税されます。

法人化する事でメリットもあるので法人化した方がいいかどうかの参考に以下の記事も見てみてください。
    不動産投資

不動産投資での法人化とは?メリットとタイミングを解説



 

 8. 消費税


消費税は商品やサービスの消費に対して課せられる税金です。
一般的に悩まされている税金の1つかと思いますが、不動産投資の場合、貸しオフィスや貸し店舗のような事業を目的とした物件の家賃収入は課税されますが、住む事を目的とした賃貸マンションや賃貸アパートの家賃収入は非課税対象です。

2023年10月1日より“インボイス制度”が導入されることで話題にもなっていますね。

消費税やインボイス制度について詳しく知りたいのであれば以下の記事を見てください。
    不動産投資

インボイス制度導入が不動産投資に与える影響とは?





  いかがだったでしょうか。
今回は「不動産投資でかかる主な税金の種類について」まとめてみました。

このように不動産投資を行なうにあたって色々な税金がかかってくるので、損益の計算の時にはこういった内容も踏まえてお金の流れを抑えていくことが出来ればより成功に近づけるのではないでしょうか。