こんにちは。ライターのねぎみじんと申します。
不動産投資デビューを考えている方々向けに不動産投資についてお伝えしていく、
【初心者シリーズ】と題して不動産投資について色々と考えていきたいと思います。
さて、不動産投資はローンを組むことにより長期的に見れば、
少ない自己資金で大きな利益を得ることが出来るため、
いわゆるレバレッジ効果に期待が持てる投資といわれています。
レバレッジ効果とはなんぞや?という方は
以下の記事にてレバレッジ効果の単語や意味についてまとめているので参考にしてみてください。
とはいえ、ローンを組んだことがない方や通常のローンを組んだことがある方でも、
“不動産投資のローン”自体はイメージが沸かない方もいるかもしれません。
そんなわけで今回は「不動産投資ローンについて」解説していきたいと思います。
目次 ーtable of contents
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1. 住宅ローンと不動産投資ローン
みなさんは住宅ローンと不動産投資ローンを同じだと思っていないでしょうか?
住宅ローンと不動産投資ローンはよく比較されたり勘違いされたりすることも多いので、
この場で簡単にまとめてみたいと思います。
まず不動産投資ローンとは事業として不動産を購入するために借りるローンのことです。
対して住宅ローンとはマイホームを購入するためのローンというわけです。
つまり自分自身が住む用なのか他人が住む用なのかで区別することができるわけです。
ここが最大のポイントですが、
あくまで自分用の物件を購入するための住宅ローンは
事業として物件を購入する目的で利用することはできないのです。
逆に住宅ローンで購入した物件を第三者へ貸し出すことはできません。
不動産投資ローンと似ているものでアパートローンというものがあります。
アパートローンとは主に1棟ものが対象となっていて、
不動産投資ローンとは主に区分所有マンション、
例えばワンルームマンションの1部屋などが対象となっているといった違いがあります。
アパートローンを含む不動産投資ローンと住宅ローンには他にも違いがあります。
例えば融資金額です。
住宅ローンと比べて不動産投資ローンの方が融資金額の上限は高いです。
住宅ローンだと個人年収の5倍ほどが上限となっていたとしても、
不動産投資ローンならそのさらに倍以上の上限が設けられる可能性があります。
これは給与収入や貯蓄だけではなく家賃収入が影響しているからといえるでしょう。
少し繋がる話ですが、融資審査の内容にも違いがあります。
住宅ローンではあくまで個人の返済能力や信用度が関わってきます。
年収はもちろん勤続年数や貯蓄額、他社借入額などですね。
不動産投資ローンでは個人属性に加えて投資物件の収益性も判断されます。
そのため不動産投資ローンを利用する上でも、
物件のエリアや築年数、家賃設定など物件における情報は大事になってきますね。
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2. 変動相場制と固定相場制
返済は、借り入れるお金+借り入れるお金の数%分の金額を支払う必要があります。
この“数%”が金利というわけですが、
不動産を購入するケースのように大きな金額でローン(借り入れ)する場合は、
たかだが数%、たとえ1%の違いでもバカにならず大きな負担となりかねないので
なるべく金利は低いに越したことがないわけです。
さてこの不動産投資ローンの金利では
“変動金利”と“固定金利”という2種類から選べるようになっています。
それは金融機関によって選べたり、
変動金利と固定金利のどちらかでしか借り入れできなかったりするので、
いざ借り入れをする際はしっかりと確認するようにした方が良いでしょう。
では変動金利と固定金利それぞれどう違うのか、
メリット・デメリットについてみていきたいと思います。
○変動金利
変動金利とは基準金利(短期プライムレート)の変動によって、
不動産投資ローンの金利が変動し返済額が見直される金利となっています。
変動金利のメリットとしては固定金利と比べて金利水準が低いことが挙げられます。
もし将来金利が上昇しなかった場合は固定金利よりも総返済額が少なくなるわけですね。
しかしながら金利が変動するということは、
もし急激に金利が上がってしまうと支払額が増え、場合によっては返済自体が難しくなる可能性だってあるわけです。
これが変動金利のデメリットです。
そのためユーザー負担を抑えるために“5年ルール”と“125%(1.25倍)ルール”というものが。
金融機関によっては取り決められているケースがあります。
▼5年ルール
通常、年2回金利の見直しがされるものですが、
たとえ金利が上昇したとしても5年間は返済額が変わらないというルールです。
▼125%(1.25倍)ルール
金利が上昇した場合に6年目からは返済額が変わってきますが、
あくまで返済額の1.25倍が上限となるというルールです。
貸している側としては返済されないことが何よりも辛いからなのか、
めちゃめちゃ優しいルールですよね。
ただし、これらのルール適用は、
あくまで金融機関によって異なってくるので契約時にはしっかり確認しましょう。
○固定金利
固定金利とは固定期間を設けられ、その間は金利が変わらず固定されるという金利です。
固定金利のメリットは何といっても金利の変動が無いことでしょう。
1%でも金利が変動するだけで収支は大きく変わります。
固定期間中は金利変動が起こらず一定の返済ができますし、
不確定要素を取っ払った運用がしやすいです。
固定金利のデメリットは、金利が下がった時にその恩恵を受けられないことです。
固定期間が終わると金利の見直しが入りますが、
そもそも変動金利に比べると金利が高く設定されている事が多いので、
結果的に負担が増える可能性があります。
金利については以下の記事で詳しく解説していますので興味のある方はぜひ読んでみてください。
3. 1%の金利差でどのくらい支払額が変わるか
先ほど、1%の金利差でもバカにならないとお伝えしましたが、
実際のところどのくらい変わるのか、以下のように2つ例を挙げて大まかに比較してみます。
この2例の支払額は、
となります。
500万円以上の差が出ていることがお分かり頂けましたか。
たかが1%、されど1%といったところでしょうか。
1%だからといって侮らないようにしたいものですね。
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4. 低い金利でローンを組む基本的な方法
ではなるべく低い金利でローンを組む方法というのはあるのでしょうか。
基本的な方法を3つ紹介します。
・属性を上げる
これは個人の年収を上げることはもちろん勤続年数を伸ばしたり、
非上場企業から上場企業に転職することなどで個人の属性は上がっていきます。
カードローンなどのその他借り入れをしている場合、返済し終えることも属性アップに繋がります。
要するに、金融機関側から「延滞なく返済してくれそうだな」と思ってもらえるようにすることが大事なわけですね。
・頭金を用意する
物件によっては頭金なしで投資できる場合もありますが、
物件価格の10〜20%を用意することで、利用できる金融機関の選択肢が広がって、
結果的に金利を下げられる可能性があります。
・提携ローンに強い不動産会社で物件を購入する
主に区分マンションを取り扱う不動産会社が特別な条件でローンを取り扱っていることがあって、
一般ルートよりも金利が低いケースがあります。
また、しばらく運用していて、キャッシュフローの見直しのために、
“ローンの借り換え”という手段もあり、金利をより低く抑えることも可能です。
しかし、きちんと考えて動かないと、借り換え手数料などのコストが発生してしまったり、
月々のキャッシュフローが逆に悪化してしまった、というケースもあるので気を付けましょう。
ローンの借り換えについては以下の記事を参考にしてみてください。
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5. 不動産投資ローンを取り扱う金融機関は?
では、実際に区分マンション投資向けの不動産投資ローンを行っている金融機関はどこがあるでしょうか。
■区分マンション投資向けの不動産投資ローンを取り扱っている金融機関例ジャックス オリックス銀行 東京スター銀行 イオン銀行 ソニー銀行 じぶん銀行 など
一般的には、提携不動産会社を通して契約することが多く、返済期間が最長35年で、おおよそ1.5%~2.5%くらいの金利で設定されることが多いです。
もちろん、年収や資産背景など、個人の状況によって選べる金融機関、借入れ金額や金利、融資期間等の融資条件も異なってきますので、
まずは提携の不動産会社に相談といったところでしょうか。
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いかがだったでしょうか。
今回は「不動産投資ローンについて」まとめてみました。
区分マンション投資の場合、
各金融機関のウェブサイトから不動産投資ローンを申し込めるケースは限られていて、
一般的には、提携不動産会社を通して申し込むことが多いです。
提携不動産会社を通さず契約できるものもありますが、
基本的には提携不動産会社経由の方が、低い金利にできることが多いです。
そのため、不動産会社選びも、有利な条件で融資を受けるのに必要なことでしょう。
低い金利でローンを組むことが出来ればキャッシュフローも安定しやすいです。
ぜひ、複数の不動産会社と相談してみて、最適なプランを立てましょう。